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066:頑張らない5月
いつもの平日が再びやって来まして、既にGWに思いを馳せる方がいらっしゃれば、漸くの平日に安堵する方もいらっしゃるのではないかと思います。二十四節気だと、今は立夏の期間にあたりまして、文字通り夏が立っているのではないかなと。始まることを“立つ”と表現する日本語って奥が深いですよね。横浜にはすっかり初夏が訪れ、半袖で気持ちのいい気候となりました。
気候は過ごしやすいのですが、体にも気持ちにも疲れが出やすい5月、皆さまには無理なく過ごしていただきたいと思います。ストレスは僕たちの生活に必要なのですが(ストレスって実はいいやつという話はまたいつかの機会に)、問題なのはストレスが限度を超えることです。溢れんばかりのストレスを抱えていることで、色々な問題が起こってしまうことはもちろんですが、ストレスが全く無い生活も良くなかったり(そんな生活してみたいと思っちゃいますが、、、)。何事もそうですが、ことストレスにおいても“ほどほどに”の調整がとても難しいものです…。
大事なのはちょっとずつストレスを軽減、または発散させることでして、「今夜は美味しいもの食べるぞ」「ビールを飲むぞ」とか「映画を観るために絶対に2時間は確保するぞ」など、自分が楽しむためのスケジュールをしっかりと確保することが必要になってきます。普段の生活を思い返していただくと、意外にも、“休むこと”って後回しになってしまいがちではないですか。「この曜日の、この時間帯は、絶対に休むぞ」みたいに、休むことを頑張る生活もとても良いと思うんですよね。
ヨガも大昔は苦行の要素が推奨されていたのですが、時代の変化とともに“いかに効率よく人生を楽しめるか”ということに焦点が当てられていきます(「効率よく楽しむ」は僕の意訳なので、あんまり正式な言葉としては受け取らないで下さい…)。なんと1,500年以上も前から「ストレスってやつがあるけど、これは一気に無くなることはないし、少しずつ減らしていくのがいいよね」という考えがありまして、“じゃあヨガという手法を使って減らしていけばいいじゃないか”と、近代ヨガへと発展していくのです。
結局のところ何が言いたいのかといいますと、お腹が空いていた方がご飯は美味しいですし、一仕事終えた後だから何もしない時間が心地よいですし、ヨガのポーズで体を動かした後に仰向けで寝転がるとリラックスできるように、ストレスというちょっとした負荷がかかるからこそ、より楽しさや心地よさを実感できるものばかりではないかと思います。頑張り屋の方ほど、頑張ること自体が目的になってしまいがちですが、どうせ頑張るならば、頑張った後の休息や楽しみをゴールに設定すると、より良さそうですね。
Sahanaメルマガ vol.201(2021年5月)より